ハンゲショウが見頃 京都両足院 7月2日は雑節の1つ半夏生
■夏至に涼呼ぶ白い葉…ハンゲショウが見頃
京都市東山区、建仁寺の塔頭たっちゅう・両足りょうそく院で、初夏に葉が緑から白く変わるハンゲショウが見頃を迎えている。
夏至を迎えた6月22日も、一服の涼を求めて訪れた参拝者らを楽しませた。
ハンゲショウはドクダミ科の多年草。夏至から11日目頃の半夏生はんげしょう(今年は7月2日)の時期に葉の色が変わることや、化粧のおしろいにちなんで名前がついたとされる。両足院では庭園の池の周囲に約800株が植えられ、7月9日まで庭園を特別公開している。
■越前町朝日の町立福井総合植物園「プラントピア」で、初夏に葉が白く色づくハンゲショウが見頃を迎えている。7月中旬まで楽しめる。
ハンゲショウは湿地に生えるドクダミ科の多年草。夏至から11日目の半夏生(今年は7月2日)の時期に葉の表面が緑から白に変わることや、半ば化粧をしたようになることから名が付いたとされる。
園内では、湿地にかかる橋の下辺りにハンゲショウが広がっており、来園者が近づいて写真に収めたり、香りを確かめたりしていた。白い小さな花も穂のように咲き、涼しさを感じさせている。
入園料は大人300円。火曜と7月6、8日は休園。問い合わせは同植物園(0778・34・1120)。
■半夏生(はんげしょう)
半夏生(はんげしょう)は雑節の1つで、半夏(烏柄杓)という薬草が生える頃。一説に、ハンゲショウ(カタシログサ)という草の葉が名前の通り半分白くなって化粧しているようになる頃とも。様々な地方名があり、ハゲ、ハンデ、ハゲン、ハゲッショウなどと呼ばれる。
七十二候の1つ「半夏生」(はんげしょう)から作られた暦日で、かつては夏至から数えて11日目としていたが、現在では天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日となっている。毎年7月2日頃にあたる。
この頃に降る雨を「半夏雨」(はんげあめ)と言い、大雨になることが多い。地域によっては「半夏水」(はんげみず)とも言う。
「半夏生」は気候の変わり目として、農作業の大切な目安とされています。
田植えは「夏至の後、半夏生に入る前」に終わらせるものとされ、それを過ぎると秋の収穫が減るといわれてきました。
無事に田植えが終わると、水田や神棚に餅やお神酒を供え、田の神に感謝する「さなぶり」という行事を行なうところもあります。また、この日の天気で収穫のできを占ったりしました。
風習
農家にとっては大事な節目の日で、この日までに「畑仕事を終える」「水稲の田植えを終える」目安で、この日から5日間は休みとする地方もある。この日は天から毒気が降ると言われ、井戸に蓋をして毒気を防いだり、この日に採った野菜は食べてはいけないとされたりした。なお、七夕にも農作業を休むとする伝承が多くの地域に伝わる。
これは、田植えで疲れた体を休めるための昔の人の知恵だといわれています。