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日本動物園水族館協会は太地町で捕獲されたイルカの購入をやめると発表

水族館資格:「太地町イルカ購入せず」世界協会残留求め

 水族館で飼育するイルカの入手方法を巡り、日本動物園水族館協会(JAZA、荒井一利会長)は20日、世界動物園水族館協会(WAZA、本部スイス)に残留するため、和歌山県太地町での追い込み漁で捕獲されたイルカの購入をやめると発表した。

 

全国152の加盟施設の多数決による結論。発表に先立ち、WAZAに方針を伝え、会員資格停止の解除を求めた。

 JAZAには国内の89動物園、63水族館が加盟し、約30施設がイルカを飼育している。施設内で繁殖させたり、負傷したイルカを保護したりしている施設もあるが、毎年20頭程度は追い込み漁で捕獲された野生のイルカが水族館側に渡っている。

 WAZAは先月21日、追い込み漁が残酷で倫理指針に反するとして、JAZAに対して入手方法を見直さなければ1カ月以内に協会から除名し、それまでは会員資格を停止すると通告。期限が今月21日に迫り、JAZAは全加盟施設に追い込み漁による入手を継続してWAZAを退会するか、中止して残留するかの投票を求めていた。20日の理事会で開票され、得票が多かった「残留」が協会の方針に決まった。

 JAZAの加盟施設は今後、追い込み漁によるイルカの入手ができなくなるため、施設内での繁殖や別の施設などからの購入を目指す必要がある。

 イルカの追い込み漁について、WAZAは2004年に非難決議を採択するなど長年問題視してきた。JAZAはWAZAの提案に従い、展示用のバンドウイルカの捕獲を、食用とは別の時期に、イルカへの負担が少ない方法で実施するなどの対応を取ってきたが、WAZAは昨年、追い込み漁を2年間やめて別の方法を探すよう要求していた。

 ◇イルカ追い込み漁

 和歌山県太地町で行われている伝統的な漁。船をたたいてイルカの群れを湾に追い込んで捕獲する。水産庁が年間捕獲の上限を決め、県知事が捕獲許可を出している。昨季の捕獲上限は1971頭で、実際に捕獲されたのは937頭。水族館での飼育用は毎年9月に捕獲し、販売しないイルカは逃がしている。漁を隠し撮りした米映画「ザ・コーヴ」が2010年の米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したことなどをきっかけに、反捕鯨団体の活動が活発化。昨年1月にはケネディ駐日米大使が「非人道性を懸念している」とツイッターに書き込んだことも波紋を呼んだ。