口永良部島で爆発的噴火 火砕流発生、137人全島避難
137人全島避難、屋久島に 口永良部噴火
島民 フェリーで噴火が発生した鹿児島県の口永良部島(奥)から避難する
鹿児島県屋久島町の口永良部島・新岳の爆発的噴火で、避難指示を受けた住民ら137人全員が29日夕までに、船やヘリコプターで10キロ余り離れた屋久島への避難を終えた。
菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で、全員が島外に避難したと発表。安倍晋三首相は避難の長期化に備え、仮設住宅の必要性を含めて検討するよう山谷えり子防災担当相に指示した。気象庁は、引き続き爆発的噴火が起きる恐れがあるとして注意を呼び掛けた。
屋久島町役場などによると、火口から約4キロの避難所に集まっていた住民ら125人は町営フェリーで本村港を出港し、午後5時半ごろ、屋久島・宮之浦港に到着した。
29日午前9時59分ごろ、鹿児島県の口永良部島の新岳で爆発的噴火が発生した。火砕流も発生し海岸まで到達した。気象庁は、噴火警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から最も高い5(避難)に引き上げた。地元の鹿児島県屋久島町は、全島に避難指示を出した。
政府や鹿児島県などによると、避難の対象は、一時滞在者も含め約140人。島民の多くは島西部の番屋ケ峰にある避難所などに一時避難した。鹿児島県は、口永良部島の番屋ケ峰避難所に避難した島民の1人がやけどを負ったことを明らかにした。小中学校に被害はない。
記者会見した気象庁は、マグマによる噴火の可能性を指摘。